成澤布美子(なりさわ・ふみこ)
NHK-FM・DJ、フリーアナウンサー・放送作家を経て、子供支援活動を開始。「あらら企画」代表、「心に星を」市民プロジェクト代表。
第6回 人に愛される表現とは
あの人に愛されたい
たくさんの人に好かれたい
そんな想い、持ったこと、あります?
誰しも、好き嫌いがあって当然・・・
好かれずとも、あえて、嫌われたくはないですよねー。
自分らしい佇まいが好かれると嬉しいなと、思ってきました。
嘘のない言動が、自然な表現が、ひとさまに受け入れられるといいなと。
それにはまず、自分が相手を受け入れることが必要なんだとも思います。
「人の良いところを見なさい。そうすれば、嫌いな人が居なくなってくる。」
そう母に言われて、育ちました。
その教えは、アナウンサー時代に大変役に立ちました。
その場をスムーズに繋いでいく役割が多くあります。
放送業界も個性的な人が多い。 関わる世界は様々。
もちろん、苦手な人だっていましたが(笑) 基本、こう思えました。
『みんな違って、みんないい』
が、あれあれ?
子育てをしてから世の中が窮屈に思えたのです。
お母さんは、こうあるべき!
子育ては、こうするものだ!
子育ても、『みんな違って、みんないい』 じゃないの?
普通ってなに? 常識ってなに? 誰が決めたの?
だからこそ、自分らしい表現を模索する旅に出たのだろうとも思います。
個性は人それぞれ。 誰だって、自由で居られる権利があるはず。
『表現』って言葉は、とてもオールマイティーだなと実感します。
だからこそ、少し窮屈な『教育』という言葉と、相反する『表現』が合体する
≪表現教育≫に惹かれたのかもしれません。
そして、その≪表現教育≫もオールマイティー!
ある意味、どんな教科にも応用できるから、です。
例えば・・・
故郷はかつて、「織物のまち、足利」と言われていました。
今、その歴史語りを子ども達に届けています。
『ビビっと!足利いろどり物語』 と題し
昔、一世風靡した足利銘仙を軸に、織物の歴史だけでなく
時代背景や経済発展、市政、近代文化遺産、偉人たちの地域貢献などなど。
語るだけではなく・・・
本物の足利銘仙、そのビビットな彩と大胆なデザインを紹介し
足利古謡を三味線と鳴り物の音色で奏で、唄い
講談の手法も取り入れ、人形劇仕立てとしました。
演劇は総合芸術です。
そのなかに・・・
国語、社会、道徳、総合の授業に通じる内容を心掛けました。
表現は学びです。
一人語りから『体感』し、アプライド・ドラマを『体験』する。
『体感』と『体験』の二重構造で、表現の芽は育まれるのではないかと。
その表現の芽、アーティストベイビーが育まれ、自分を愛おしく思えれば、
きっと、人に愛される自分が生まれてくるはずだと・・・私は思うのです。
世の中には、いろんなアートがある。 自分に似合うアートを見つけて・・・
さぁ 自分を好きになっちゃいましょうー🎵
今回もお読みいただき有難うございました。
また次号の第7回も楽しみにしてくださいね!