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こうづ なかば

( / KOWZU・NAKABA)

こうづ  なかばの写真

Creator
兵庫県宝塚市出身
桑澤デザイン研究所卒

オリジナルのSFストーリーから作品を創出。手法はコンピュータコラージュ、立体造形、ペインティング、ドローイングなど多種多用。
Gems Seekerのロゴタイプデザイン、イメージフォトグラフなど全てのイメージをこうづ自身が制作。

Gems Seeker(ジェムズ シーカー)
http://www.gems-seeker.com

nakaba kowzu art works
http://www.calling.co.jp/

Gallery chord
https://www.facebook.com/gallerychord

第四章 ミシェル・パストゥロー

国連やユニセフ、大統領選挙のファッションなど、現代の青は平和でポジティブな象徴として使用されています。
おそらく世界中の人々への好みの色アンケートを実施すれば”青”が圧倒的に票を集めるでしょう。
しかしその価値観は古来からではありませんでした。
ミシェル・パストゥローが出版した書籍によれば、12~13世紀あたりまでヨーロッパで青は無価値でした。
名前さえ無く、取るに足らない暗い色として扱われていたのです。
地域によっては野蛮な色とさえされていたのです。
このことは色のみならず現在世界で認識されている価値は普遍ではないと言う事を示唆しています。

では普遍的な価値は存在しないのでしょうか?
僕はこう思います。
「人類が生き続ける事こそが普遍的な価値である」と。
そして人類が生きる続ける為には個人が生きなくてはなりません。
個人に与えられた時間はわずか80年ほどですが、私たちも人類連鎖の一員なのだと自覚して生きることが大切なのではないでしょうか?
個人は完全なる孤独の中で鼓動を刻むのですが、人間には必ず助けてくれる、見守ってくれる、道を示してくれる他者が居ます。
それを忘れてはいけないと思います。

第五章 再び、カール・セイガン博士

カール・セイガン博士はこう教えてくれます。「地球は人類の唯一の故郷であり、人類を助けてくれる存在は宇宙には居ないのです」と。

ボイジャーは人類から最も離れた人工物として今なお遥かなる宇宙を航行中です。
その中にはゴールデンレコードと呼ばれる人類の存在や文化を記録したデータベースが搭載されています。
多くの言語での挨拶や、バッハや尺八やガムラン、各国の民謡や動物の鳴き声や波の音などなど画像もふくめた人類の記憶を記録したレコードです。
いつの日か遥か彼方の知的生命体がボイジャーを見つけてこのレコード聴いてくれるまで、われわれ人類は生き続けようではありませんか。
数千年か何万年後かも分かりませんが、その時までこの地球に住み続けようではありませんか。
その為に、私たちは今日を大切に生きましょう。

エピローグ

2016年11/15~12/4 トウキョウ
“宇宙視線”と名付けたアートとサイエンスとミュージックの複合イベントをオーガナイズしました。
アーティスト、科学者、音楽家達が作品を持ち寄り、物語を持ち寄り、宇宙と心を繋いだ数週間、”宇宙”という言葉を聞いた時によぎる、切なさと温かな感覚こそが、われわれがThe Pale Blue Dotそのものであることを教えてくれました。

    【 この人は語る/第3回 】小池 博史